2015年2月12日木曜日

結膜炎 目の充血、痛み

結膜炎とは

結膜とは、眼球の最も外側を覆っている白い膜で、眼球の表面に沿って奥に伸び、前方から約3分の1で折り返し、上下のまぶたの裏側を形成している部分である。
この部分に起こった炎症を結膜炎といい、赤く充血した状態になって、違和感や軽度の痛みなどが出てくる。



結膜炎の原因・症状・治療等

感染によるもの、アレルギーによるもの、単なる刺激によるもの等がある。

感染による結膜炎の特徴

・様々な細菌が結膜に感染し、急性の結膜炎を起こす。
・7才以下の小児に多いが、高齢者や体力の弱まっている成人にも見られることがある。
・症状としては、多量の粘液性の目やにが出て眼が開かないほどになることがある。充血だけの場合もある
・原因菌は、インフルエンザ菌、レンサ球菌などが多い
・治療法は抗生物質の点眼で1週間以内に治癒するが、これで治らない場合は特殊な細菌が原因になっている場合がある。



季節性の結膜炎で、スギ(ヒノキ)花粉によるものは2~4月、ハンノキは12月から翌年2月に多いほか、ヨモギ、ブタクサ、カモガヤなど、50種類以上の花粉がアレルゲンとなる。(花粉症の発症時期はこちら
治療は、発症時期に抗アレルギー剤を点眼することで、ほとんどが治癒する。

通年性アレルギー性結膜炎

1年を通して繰り返し症状が起こるものであり、ダニなどのハウスダストがアレルゲンになったり、花粉だったりと、複数のアレルゲンに過敏であることが特徴である。治療は、なかなか治癒しない場合にはステロイド点眼を行うことがある。

難治性アレルギー性結膜炎

通年性アレルギー性結膜炎が重症化したもの。難治性の乳頭増殖が発症し、まぶたの裏に大きな乳頭増殖を発症する「春季カタル」という非常に重篤な結膜炎になることがある。
角膜潰瘍による視力の低下、眼痛、分泌物が多くなるなど様々な症状が起こる。
小学校高学年頃から見られるようになり、治療は、ステロイド、免疫抑制剤の点眼を、症状が落ち着く中学後半頃まで行うことがある。

その他

アトピー性角結膜炎は、先天性アトピー性体質でアトピー性皮膚炎などを持つ小児に発症することがあり、難治性である。治療にはステロイド性点眼のほか、抗生物質の点眼などを行う。