近視の状態とは
近くはよく見えるが遠くはぼんやりとよく見えない、かすむ状態を近視という。遠くのものを見る時、網膜上でピントが合わず、網膜の手前であってしまう状態になっている。
近視には次の種類がある。
- 屈折性近視:角膜、水晶体の屈折力が強いために起こる。近視の大部分がこれである。
- 軸性近視:眼球が前後に長いために起こる。遺伝的要素が多いといわれる。
- 仮性近視(調節緊張):長時間にわたり本、パソコン、ゲーム機などを見続けていることで目の中の調節菌が近くにピントを合わせた状態が続き、水晶体が厚くなった状態が続くことにより、一時的に近視に似た症状になることがある。このような状況が続くと、近眼になることもある。
近視の始まり
屈折性近視は、上記の仮性近視が起こるような状態を続けると起こりやすい。小学校高学年から始まることが多い。黒板の字が見えにくくなったり、夕方など暗いときに物が見えにくくなり、目を細めたりする。近視の治療
○近視が始まったころ
- 寝る前に点眼薬をつかう。禁止に向かう力を緩める効果がある。
○眼鏡はいつから使うか
- 両目の視力が0.7以下になった場合に検討する。
- なお、眼鏡を作る際は専門医による診断と指示に従う。合わない眼鏡を使うと、頭痛、肩こりが生じ、疲れやすくなり、勉強や仕事に支障をきたすことがある。
○眼鏡をかけ始めたころ
- 眼鏡の使用は、授業中やテレビを見る時など、必要な時だけ使用すればよい。しかし、近視が進み日常生活に不自由をきたすようになると常時眼鏡をかける必要がある。
- なお、視力は成長とともに変わっていくことから、眼鏡の度のチェックは定期的に行うべきである。半年に一度は眼科でチェックしたほうが良い。
近視を予防・進ませない方法
○正しい距離を保つ
- 読書や勉強、パソコン作業の際は正しい姿勢で、本を目から30cm、パソコンは50cmは離す。
- また、テレビを見る場合は2m以上離れる。
○適切な照明
- 部屋の照明、机上の照明、両方を使用。
- テレビは明るい部屋でみる。部屋を暗くしてみない。
○目を休ませる
- 1時間勉強したら10分休憩し、遠くを見る。
- パソコンは30分続けたら10分休憩。
- 十分な睡眠をとる。
軸性近視について
軸性近視は遺伝要素が強く、かなり度の強い眼鏡が必要になる。壮年になっても進行が止まらなく、網膜が引き伸ばされて出血することもある。急な視力の低下、歪んで見える、飛蚊症などがでたら、すぐに眼科を受診する。