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角膜炎の原因は2つ
角膜炎は
異物や刺激物が飛入による急性角膜炎と、
感染症による角膜炎に分けられる。どちらも放置すると視力低下につながる。
「目に何か入った」「急に目が痛くなった」「涙で目が明けられない」など、眼の違和感や痛み、眼のかすみや視力低下を感じた場合は、早めに眼科を受診することが重要である。
異物や刺激物が飛入による急性角膜炎
角膜異物
鉄粉の飛入が最も多く、まばたきするたびに、刺激のある異物感や痛みを主として上まぶたに感じる。
あまり放置すると
眼球鉄症といって、炎症がひどくなり角膜が混濁し、視力低下がおこる。
感染を起こすと
潰瘍となり、取り返しのつかない
視力障害を残す。
角膜科学火傷
酸やアルカリなどの強い刺激のある薬品などが眼に入り、放置すると、
角膜の混濁を残し、
視力を失うこともある。また、
結膜にも障害を残し、眼球前面の機能が失われ、
失明に近い状態になることもある。
眼の中に刺激物が入った場合は、その場で早急に水道水で眼を洗うことが肝要である。
紫外線による電気性眼炎も角膜炎の一種である。電気溶接の時に防護メガネなしで
火花(紫外線)を見つめたり、晴天のスキー場でサングラスなしで滑走していると、
12時間後くらいに眼痛(雪眼炎)がおこることがある。この場合も眼科での治療が必要である。
感染症による角膜炎
細菌・真菌感染による角膜潰瘍
コンタクトレンズや突き目、外傷などから細菌が角膜に侵入し、重傷の角膜炎になる。
充血、痛み、視力障碍が起こり、角膜は白く混濁し、放置すると失明する。
ブドウ球菌、肺炎球菌、緑膿菌といった毒素の強い細菌が原因菌となることが多く、点眼治療を行う。入院治療(抗生物質の点滴)が必要な場合もある。
細菌でないものには、カビの一種である真菌の感染がある。木の枝や葉などで突き目をしたことをきっかけに感染する。真菌には重症になる糸状菌や、比較的軽くすむ酵母菌(カンジダ)などがある。
治療は抗真菌剤点眼や角膜掻爬などである。
アカントアメーバ角膜炎
ほとんどが、
ソフトコンタクトレンズを不適切に扱うことにより発症する。自由生活アメーバ(アカントアメーバが角膜に感染し、痛み、充血などの症状を伴なう。重症の角膜炎になると治療も難しく、治癒しても視力障碍が残ったり、失明する場合もある。
治療は、角膜掻爬、抗真菌薬の点眼などだが、点滴などの入院治療が必要な場合もある。
ヘルペス角膜炎
ヘルペスはウイルスの一種である。ウイルスは自分自身では増殖できなく、体内に侵入し、細胞の中に取り込まれると、そこで初めて増殖できるようになる。
ヘルペスウイルスはいろいろな病気を発症させるが、角膜に炎症を起こすこともあり、充血、痛みが出てくる。
治療は抗ヘルペス在の点眼や軟膏、内服などがあるが、一度治ったようでも再発することがある病気である。